こんにちは、S相談員です。
今日は、映画「どうすればよかったか」を観て感じたことについて書いてみました。
最初、あらすじを聞いた時、「今の時代なら、間違いなく虐待よね」と自身が生まれる前の話と決めつけていました。しかし、実際は、ほんの7年前に北海道の自宅で自由を奪われた方の実話。主人公である姉は統合失調症を発症して25年間、両親と暮らす自宅から外出の自由だけではなく、両親が病気を認めなかったために医療を受ける権利も奪われていました。
映画では姉の年齢とエピソードのナレーションが次々と流れます。私は映画を観ながら、同じ頃に、何をしていたのかを思い起こす作業を同時におこないました。信じられない事実に脳が拒否反応をおこし、情報の処理に時間を要して映画の内容が十分に入ってこなかったです。
さまざまな「タラレバ」の余韻を残す映画でした。
父親が娘の病気を受け入れていたら?
世間体を気にしなかったら?
医師国家試験に執着していなかったら?
その中でも、父親が一番気にしていた世間からの評価を打破する方法はもっと早くなかったのだろうか?
精神障がい福祉の歴史を再度しらべて、また映画館に足を運びました。精神障がい者の私宅監置を禁止する法律は1950年(昭和25年)に制定されていました。父親が作り出した考え(世間体)に、姉は幼少期から支配されていた危険性もあります。
「そんなものは、ない、ない。」と気軽に話してくれる人が周りにたくさんいたら安心して過ごせそうだと感じました。
先日、KYOKO研修会「わたしと強度行動障がい」で協働体制を組んでいる相談支援事業所サンクスシェアのKさんの講演を聞いてきました。その中で、相談支援専門員に必要なものは「素直さ」と話されていたことが印象に残っています。
目に見えない世間体、見栄、意地などに対抗する1つの手段もこの「素直さ」なのかもしれないです。
素直な関係性が増える世の中なら、どんな世間体が存在するのでしょうか?
映画を観て、考えさせられました。

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