9月5日(木)は協働体制を結んでいるサンクスシェアさんと一緒に「権利擁護・虐待防止研修」を開催しました。講師は計画相談支援室ノーマの寺川さん(主任相談支援専門員)。ご多忙な中、福岡市東区まで足を運んでいただきました。サンクスシェア、街の相談室ほろんの相談員・事務員、実習生合わせて15名が参加しました。
人としての権利、こどもの権利、虐待が起こるリスクや可能性、相談支援専門員としての関わり方の視点を具体例を交えながらお話して頂きました。計画相談支援を20年以上実践されている寺川さんの言葉には重みがあります。1人の人としての権利について正しく理解し、常に権利意識をもつこと、直接支援ではなく間接支援だからこそ気づけること、相談支援専門員としての役割の大きさに気づかされました。
(振り返りシートでの感想の一部)
・計画相談として、虐待もしくは虐待と疑われる事例にどう関わるかといった単純なことではなく、いかにその人の人生にとって普段から最適なかかわりになっているかどうかを常にモニタリングしながら相談支援を続けなければならないことを思い直すきっかけとなった。
・改めて相談支援専門員の役割は大きいと感じた。普段の関わりからも相手への視点を変え、権利を意識した認識を持ち質問も変えて気付けるようにしていきたい。家族のこと・本人が望むことを聞きながら幅広い環境の把握・アセスメントが必要だと感じた。
・SOSを出せる対象となれるような関係性を大事にしたい。
・本人の為を思ってやっている支援が権利を奪っていないか振り返りを常におこなっていきたい。
・権利擁護の前にひとりひとりにある当たり前の権利について知ること、そしてその権利が利用者さんに保障されているのか常に疑問や違和感を感じ、発信できる相談支援専門員になりたい。
・幼少期の家族関係などを含めなにか隠れているかもしれないことを意識しながら質問を多角的に行っていきたい。
・自分自身が行っていることが権利擁護に反していないのか、バイスティックの7原則を守れているのかを意識していき、定期的にスーパーバイズを受けることで実践を見直していきたい。
・各家庭における「日常」や「普通」なっていることは多々あると考えられる。また自分の価値観の中での「当たり前」もある。まずは、正しい権利についての知識を学び、気がつくこと、疑問に思うことが出来ることを意識しながら日々のモニタリングやアセスメントに取り組んでいきたい。
わたしたちは、月に2回実施している事例検討ではそれぞれが関わっているケースについて真剣に向き合い、真剣に意見交換をしていますが、一番大事にしているものは「支援の質」です。そして支援の質を担保するために何よりも大事なことは「権利擁護」の視点だと思っています。
改めて自分の実践を振り返り、常に権利意識を持ち、違和感を持てるようになること、そして違和感を感じたときに声をあげられる相談員を目指していきたいと思っています。
今回の研修は東区名子にあるソノコイロさんのレンタルスペースをお借りしました。手作りランチで交流会を開催。忙しい日々、全員が集まって学んだり交流する時間をとったのは初めででしたが、事務員さん同士交流したり、相談員同士近況報告をしたり、とても有意義な時間となりました。ランチもとても美味しかったです。
寺川さん、改めてありがとうございました。
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